雑記

僕とエヴァンゲリオン

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前回のレビューで、私は『エヴァンゲリオンを通して見たことがないし、新約映画にも触れていない』旨を書いた。

私は巨大ロボットモノが好きだし、初号機も純粋にカッコいいと思っているが、何故アニメを見てないか、ということをつらつらと残したくなったのでここに記す。当然模型は全然関係ない話である。

まぁ理由としては、『絶妙に縁がない』という風に感じてしまっているからなのだが。

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最初の視聴チャンスをフイに

まず私は、ほぼ間違いなく『エヴァンゲリオン直撃世代』の人間である。

当時のクラスでも「エヴァンゲリオンというアニメ番組が面白い」という話は耳に入っていたし、実際同級生のY君や、サッカー部に所属するA君といった「ドハマリした」クラスメイトもいたくらいだ。

ちなみにこのA君は、中学時代にサッカー部の主将を立派に勤め上げるだけでなく、学業成績においても3年間学年総合トップを一度も譲ることなく、県内最高の進学校に進学するという文武両道を地で行く秀才であった。そんな奴すらハマらせるとは、そのエヴァンゲリオンというアニメは一体何なのか、という興味は実際私は持っていた。

余談だが、サッカー部のキャプテンでしかも学年トップの秀才なんて来たら、「サラサラヘアのイケメン」がイメージされるだろうが、正直彼はあまり異性人気が無かったように思う。というのも、どちらかというと彼は原人寄りの顔だったのである。神様も中々酷いことをするものだ。

閑話休題、エヴァンゲリオンの話に戻ろう。

当時、エヴァンゲリオンは確か水曜日の午後6時半に放送枠を構えていたのだが、コレがネックであった。

というのも、当時の私はバスケットボールに取り組んでいたのである。 今は見る影もないが 。

屋内スポーツであるバスケは、野球やサッカーと違い「日が落ちてもプレイ出来る」スポーツである。

午後6時半なんてまさに練習も佳境に入っている時間であり、当然この放送時間では見ることなど到底叶わなかった。録画しとけと思われるかもしれないが、毎日ヘトヘトになるまで練習し、帰宅したら嫌だけども勉強もしなきゃいかん、という日々ではとてもそんな元気は出なかったのである。

休日は休日で、友人と遊びに出かけたり、プラモ作ったり、マリオカートやったりしてたので、なかなか腰を据えてテレビを見るなんて習慣は無くなっていた為、まぁ録画して休日潰してまで見ることはない、といった感じであった。

そんな日々の中、最初のチャンスが訪れる。

何が原因かは忘れたが、水曜日の練習が無くなったのである。

「そういえばエヴァンゲリオンってやつが今日やるんだったな、試しに見てみるか」と思った私は、エヴァンゲリオンを視聴しているクラスメイトのK君に聞いてみた。

僕「エヴァンゲリオンって何時からやってるんだっけ?」

K「6時からだよ」

彼が素で間違えたのか、私が聞き間違えたのか定かではないが、とにかく私は『エヴァンゲリオンの放送時間は6時から』というふうに間違えて記憶してしまったのである。

割と楽しみにしながら帰宅した私は、何だかんだあって6時を10分ほど過ぎた段階でテレビの前に座り、チャンネルをテレ東に合わせた。

今でも衝撃を受けたことを覚えている。

そこには、「どう見ても完っ全に女の子向けのアニメ」が放送されていたのである。

確かタイトルはウェディングエンジェルだかそんな感じだったと思うが(頭から見なかった為タイトルがわからなかった)、とにかくそういった類のアニメが私の目の前に広がっていたのである。

僕「こ・・・これがエヴァンゲリオン?」

僕「どっからどう見ても女の子向けの番組なんですが・・・」

僕「あ、アイツらこんなのにハマってんの・・・?」

こんなの呼びは失礼だが、当時男ではあのメガトン級のヒット作セーラームーンですら、見てますなんて言おうものなら一気に権威失墜となる時代である。ご容赦を。

とにかく物凄い衝撃を受けた私は、そのままテレビを消してしまった。5分くらいは我慢して見ていたが、ここから巨大ロボが出てくるなんて欠片も思えなかった。(当たり前だが出るわけない)

翌日、私はハマってる連中に聞いてみた。

僕「エヴァンゲリオンってあんななの・・・?」

クラスメイト「あんなのって?」

僕「いや赤い女の子がさ・・・」

クラスメイト「うん、赤い女の子、アスカね」

僕「セーラーナントカ(←知らないフリ)みたいに変身してさ・・・」

クラスメイト「え?」

僕「え?」

ここで放送時間を間違えて違う番組を見ていたことを知るのであった。

最初の視聴チャンスはこうして流れたのである。

ようやく視聴!したものの・・・

数少ない視聴チャンスを逃した私は、またバスケ漬けの日々に戻っていった。

対象的に、エヴァンゲリオンファンのクラスメイトたちは日増しに盛り上がっていった感じであった。

だが、ここで再びチャンスが訪れる。

また水曜が練習休みとなったのである。

僕「お、今日水曜じゃん。今度こそ見れるな。」

クラスメイト「え・・・お、おぅそうだな」

何故かクラスのエヴァファンのテンションが低いのが気に掛かったが、今度こそと帰宅後、間違いなく6時半にテレビを入れた。

遂にエヴァンゲリオンを視聴することが出来たのである。

初視聴は、オープニングから「おぉ」となったのを覚えている。

素晴らしい曲に合わせ次々と矢継ぎ早に切り替わる映像、極太明朝体を使った斬新な表現、翼が生える主人公機らしき紫色の機体と、期待は高まっていくばかりであった。

本編が始まるが、なんか不穏な空気が漂っていた。

「こいつが主人公なんだろうけど・・・なんでこんなに凹んでんだ?」

「なんかもう乗らないとか言ってるし・・・」

「先週見てないからわからんけど、何かあったのか?」

後で知ったことだが、この名も知らぬ主人公は1週間前、自分の機体が目の前でクラスメイトの乗っているコックピット部分を握り潰している様を見せつけられている。

しょうがないことだが、全く状況が飲み込めない私を置いてストーリーは進行していく。

騒がしくなる画面内の登場人物たち。遂に巨大な敵、使徒が現れたのである。

「あぁなるほど、1話に付き1体の敵が出てくるのか。仮面ライダーやウルトラマンみたいなフォーマットなんだな」と当時の私はお気楽に考えていた。

「こいつが今週の怪獣枠か。」

「不気味だけど、なんかあんまり強そうじゃないな。ずんぐり丸いし。」

なんだその腕は。トイレットペーパーかよワロス。

エヴァンゲリオンのファンなら、この使徒が何なのかはすぐ解るだろうけど、当時の私は気楽なもんだったのであるこの時は。

笑っている私の前で、このずんぐり怪獣はいきなり物凄いビームを発射し、主人公の所属チームの基地に向かってずんずん進んでいく。

あれ、もしかしてこいつやべーやつなのでは?と思っているところに、勇ましく迎撃しようと待ち構えている赤いロボ。

「おぉ、コレがエヴァンゲリオンか!紫色じゃないってことは、主人公と共に戦う熱き仲間だなきっと!」

初めてみたエヴァンゲリオン   弐号機は、猛攻撃をトイレットペーパー怪獣に加えていく。

   が、あんまり効いてないご様子。

「あぁ、やっぱコイツ強敵っぽいな。」

「きっとこの赤いのが抑えてる間に、主人公が立ち直るんだな。」

「そして協力して、この強敵を打ち破るんだろうな!なかなか熱い展k」

次の瞬間、赤いロボは両腕と首を切り飛ばされ血飛沫を上げていました。

本当に、本当にビックリした。

人生の酸いも甘いも知らぬ当時の私、ホラー映画もまともに見れないガキンチョに、グロ耐性などあろうはずもない。

ロボが大破する様はラストシューティングを初め見てきたが、まさか血が通っているとは夢にも思わなかったのである。

凄まじいショックを受ける私をよそに、今度は青い機体が出てきた。なんか最初から左腕が無いような気がしたが気のせいだろう多分。あとドラえもんみたいだと思った。

勝ち気な感じがした赤い機体のパイロットと異なり、なんか色白の無口そうな子がパイロットのようだ。

「そ、そうか、友人たちがどっち派か話していたのは、この2人か!」

「赤い子は命は大丈夫そうだけど、あんまり無茶するn」

青い機体は、出てくるなり神風アタックを仕掛けてました。

超人気キャラ、綾波レイとの出会いでした。これが。

決死の攻撃も簡単に防がれ、頭をカチ割られる青いロボ。

敵怪獣は、遂に基地本丸に肉薄します。

ここへ来て、ようやく復活した主人公、碇シンジ君と初号機!

いきなり左腕を吹き飛ばされますが、敵怪獣を外へ追い出すことに成功します。

しかしポンポン欠損するロボアニメだな。ジェットイカロスかよ。

あの強敵に超接近戦を仕掛ける主人公の勇気に少し回復する当時の僕。

少々主人公とは言い難い攻撃方法には目を瞑ります。

押し切れるか、というところで電池切れを起こす主人公機。

「血が通っているのに電池なのか・・・」と困惑する僕。

まさか『切れるカラータイマー』なんて本当にあるとは思わなかった。

大ピンチに陥る主人公、動け動けとガチャガチャ操縦桿を動かす中・・・

起き上がり、夢に出そうな形相で咆哮を上げる主人公機。

あの強敵を、一瞬で倒してしまいました。

そして、敵怪獣を食い始めました。生で。

焼いて食っても困るけど。

唖然としていたら、番組が終わりました。

第拾九話 男の戰い

物語の大きなターニングポイントであろうこの回が、私が初めて、そして最後に見たリアルタイムのTVエヴァンゲリオンだったのです。

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映画は・・・

ある意味トラウマとなったこの回のおかげで、私はエヴァンゲリオンというコンテンツに触れることをためらうようになってしまった。

が、しばらく経ち今度は映画になるという。

当時の私は自分には関係ない話だと思っていたが、前述のY君にこの映画に誘われる事となる。

正直全く乗り気ではなかったが、友に誘われたならば行かないわけにはいくまい、と映画館に赴く。

そして、やっぱり後悔しました。

まさかアレ以上に赤い機体が酷い目に遭うなんて思いもよりませんでした。

(この辺記憶がかなり曖昧です。きっと当時の僕は忘れようとしたのでしょう。)

ただ、帰り際Y君と共にほぼ無言で帰宅したことは覚えています。

以上が、直撃世代であるはずの私とエヴァンゲリオンのリアルタイム時の経緯である。

一番最初に時間を間違えていなければ、初めてみた回がアレでなければ、全く印象は異なっていたと思う。

これの払拭には、長い時を必要とすることになる。

意外な再会

時は経ち、エヴァンゲリオンというタイトルですら忘却の彼方へと追いやられていた私は、社会人になっていた。

そんな中、私は意外な場所でエヴァンゲリオンと再開することになる。

パチンコ店である。

遊技台を見た瞬間、あの時の記憶が首をもたげた。なんとも言えない感情になったことを覚えている。

だがこの再開は、あのトラウマを少しは払拭してくれる出会いだった。

グロテクスな場面しか記憶になかったが、本来はそうではないことを知ったのだ。

主人公と赤い女の子は、ダブルライダーキックで敵を倒していた。

青い機体は、とんでもないスピードの槍投げで敵を撃破していた。

綾波レイと協力して、謎の正八面体をブチ抜いていた

ちゃんとロボットアニメしていたのか。

それを知ってから、少しエヴァンゲリオンのことを学んだ。

先のRGエヴァンゲリオン初号機が、初めてのエヴァの立体物である。

プラモ買おうと思えるくらいにはエヴァンゲリオンのことを知ることが出来た。

結び

長々と自分語りしたが、私のエヴァンゲリオンに対する印象はこんな経緯で今に至る。

積極的に映像コンテンツに触ろうとは今も思わないが、前述の通り機体のカッコよさには惹かれているので、また機会があればプラモでも組んでみようか、と今は思っている。

※尚、当記事は私の当時の記憶を頼りに書いているので、整合性が合わない箇所があると思いますが、生暖かくスルーして下さい。

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